『ペッペッぺ!』と唾を吐くおまじない

唾をペッペ!魔除のおまじない:

他人の帽子や服を借りて着るときに、モンゴル人は唾を吐きかけます。

唾を吐くと言っても、現在では実際に唾を吐くのではなく、「Tui Tui Tui(日本でいうペッペッ) と言って唾を吐くまねをする人が多いですが。

モンゴルでは、「人は一生のうち着れる服の数が決まっているという考えがある為、 もともと他人と帽子や洋服を交換することを好みません。                    他人の服を借りるときや試着をする時などは、今回のはその数に数えられませんようにと、Tui Tui Tuiと言います。

また、モンゴルの伝統的な衣装の帽子やベルトなどにも、所有者の運が宿っていると信じられている為、他人と運が入れ替わらないようにと、Tui Tui Tuiと唾を吐きます。       自分が恵まれていると言うと、これが神様や魔物に聞こえて嫉妬されてしまい?、逆に災いが起こってしまうと考えられていることから、Tui Tuiといいながら、悪いことが起こらないことを願って木のテーブルなどを叩いたりします。

でも、現代は古着のリサイクル・リユースなど環境に良い取り組みに注目している若者たちがどんどん増えてきている。

この唾を吐くことを魔除とする風習は実はモンゴルだけではなく、古来から同じような習慣が世界各地に存在しています。例えば、イギリスの商店ではその日に一番最初に入ったお金に唾を吐きかけることで、お金を唾で清めて売り上げが伸びるように願う風習があるそうです。 また、アフリカの一部の国では、挨拶の際に相手に唾を吐きかけるのだとか。
唾は魔除の役割がある為、相手に良いことが訪れることを願って、敬意を持って唾を吐きかけるそうです。                                     ロシアやヨーロッパの国々でも唾は魔除の効果があると信じられています。        よく考えてみると、格闘技の試合や喧嘩が始まる前に手に唾をかける行為もよく目にしますよね。あれも一種の「魔除け」であり、「勝利のおまじない」と信じられているそうです。